ワイヤーカット

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ワイヤーカット とは

ワイヤーカット とは 放電加工 の 一種 で 、 ワイヤー線 に 電流 を 流し 、 金属 を 糸鋸 のように 切る 加工方法 です。 一般 に 、 真鍮 の ワイヤー線 が 使用 され、 弊社 では Φ0.05~Φ0.3㎜ の ワイヤー線 を 使用 しています。 ワイヤー を 巻き取り ながら 糸鋸 のように 被加工材 を 溶融切断 し、 希望 する 形状 に くり 抜き 加工 ができます。切削加工 では 加工 の 難しい 難削材 でも 、 導通性 で あれば 、 どんな 硬い 金属 でも 高精度 加工 を することができます。

ワイヤーカット の原理

ワイヤーカット は ワーク を 純水 の 加工漕 に 浸した 状態 で ワイヤー線 に 電流 を 流し 、ワイヤー と 加工物 の 間 に 数十ミクロン (数十μm)の 一定 の 距離 を 保ち ながら 、 短時間 で 放電爆発 を 繰り返し 、 溶融加工 します。
加工時 に 発生する 温度 は 7000度 ほどに達し 、 地球上 で 最も融点 の 高い鉱物炭化 タンタル が 3983度 と 言われている ため、 理論的 には 導通性 があればどんな 金属 でも 加工可能 です。

また ワーク の 熱膨張 や 変形 を 防ぐ ために 、冷却装置 が 備えられており 加工漕 の 水温 が 一定 に 保たれています。
工作物 と ワイヤー は、 数十ミクロン (数十μm) の 一定 の 距離 を 保ちながら 両者 が 接触 することなく カット されていくため、 ワイヤーカット の 切り代 としては 幅0.4mm 程度 となり、 切削 による 加工 と 比べる と 非常 に 効率 の 良い 加工 です。

ワイヤーカット

ワイヤーカット加工 のメリット

  • 難削材が加工できる

    導電性 のある 素材 であれば、インコネル 、 ハステロイ などの 耐熱合金 や、 超硬 、 粉末ハイス 、 ダイス鋼 などの 高硬度 材料 まで、 切削性 の 悪い 難加工材 も、 素材 の 厚み・ 大きさ ・ 硬さ に 関係なく 加工 が 可能です。
  • 姿切り・薄板が加工できる

    外形形状 が 複雑 で マシニング での チャック の 付け替え が 面倒 だったり、 チャック の 掴み代 がない 場合 の 外形加工 を ワイヤーカット でしたら 簡単 に 加工 ができます。 薄板 の 重ね切り もできますので 、 コストダウン をはかることができます。
  • 高精度で微細加工が可能

    順送金型 など ピッチ精度 や 寸法精度 が 必要 な 場合 でも ミクロン精度 での 加工 が 可能 です。ワイヤー線 の 太さ が Φ0.05 ~ Φ0.3 程度 ですので、 ワーク の スライス加工 、 リング の 半割加工 、 ギア の 半割加工 などの 切代 が 0.4㎜ 以内 での 加工 が 可能 です。
  • バリがでない

    製品 の 中 には 、 微細 な バリさえも NG であるものも 存在 します。ワイヤーカット加工 なら バリ が 発生 しません。
  • 非接触加工だからワークへの負荷が低い

    試験片 など 材料特性 の 分析 に 必要 な ワーク の 場合 、 切削加工 すると 残留応力 が 残るため、 的確 な 材料特性 が 得られない 場合 があります。ワイヤーカット の 場合 、 非接触加工 ですので ワーク に 対する 負荷 がなく、水中 で 加工 するため 熱変異 もほとんどありません。

世界で50万回再生されているモルファのワイヤーカット

ワイヤーカット でできる加工

  • 微細加工

    ワイヤー線Φ0.05㎜を使って試験片などに、疑似的に欠陥をつける微細加工をワイヤーカット加工で加工することができます。
  • 大型ワイヤーカット

    1mを超えるような大型のワークのワイヤーカットが可能です。
  • ダイプレート加工

    プレス金型に使用される高精度ダイプレートの加工が可能です。
  • 難削材加工

    ダイス鋼、超硬、耐熱合金など、通電するものであれば加工可能です。
  • 六角穴

    刃物で加工できない高硬度材料の六角穴加工が可能です。
  • キー溝

    リング内径のキー溝加工で、スロッター加工ができないよう
  • 高精度加工

    公差が±0.003㎜程度の高精度加工が可能です。
  • 角出し

    マシニングなどの回転工具の場合、角Rが必ずつきますが、ワイヤーカット加工なら角Rがほとんどない状態で加工が可能です。
  • 半割加工

    リングや歯車などの半割加工が可能です。ノコだと、切代が数㎜になりますが、ワイヤーカットだと切断代は0.5㎜以内になります。
  • 試験片の切り出し

    試験片は熱や、切削応力の影響を受けると、正規の材料としての機能が判定できません。ワイヤーカットで切り出す事で、試験片に対しての、外的な悪影響が少なくてすみます。ワイヤーカットでの熱影響は表層30μm程度と言われています。
  • 貫通深穴加工

    刃物ではビビッてしまい加工ができない貫通深穴の加工が可能です。
  • テーパー加工

    ダイプレートの逃しのテーパー加工や、ノズルのガイドのテーパー加工などが可能です。

ワイヤーカット加工 事例

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